Life's too short
ちょっと前に観たのでメモ。
the officeやextraを気に入っている方であれば,足して2で割ったような今作も楽しめるかな。前作2つ同様,ドキュメンタリーを模した形式のドラマ,ということでモキュメンタリー(mockumentary)の形式を取っています。
Willow…中学生ぐらいの時観たんだけどなぁ…。
the officeやextraを気に入っている方であれば,足して2で割ったような今作も楽しめるかな。前作2つ同様,ドキュメンタリーを模した形式のドラマ,ということでモキュメンタリー(mockumentary)の形式を取っています。
Willow…中学生ぐらいの時観たんだけどなぁ…。
【研究メモ】RPTを使ったもの【prosody関係】
RPT(Rapid Prosody Transcription)を使った研究ということで,Interspeech 2013という学会に参加した同僚が,以下の発表について紹介してくれました。それを備忘録代わりに簡単に紹介しておきます。
<概要>
Smith, C. & Edmunds, P. (2013). Native English listeners' perceptions of prosody in L1 and L2 reading. Proceedings of Interspeech 2013, Lyon, France, 235-238, 2013.
英語母語話者と非英語母語話者が発話した音声に対して,英語母語話者がRPTを行ったという発表です。
RPTは,なんかカッコいい感じだけど,要は「聞こえてきた音に対してスクリプトに印をつけるタスク」ということ。phrase boundaryには区切れ線を,prominenceには下線を入れる課題のことです。
聞いた音声資料は,the Rainbow Passageを英語母語話者12人(NS)と非英語母語話者(南米・スペイン語話者; ESL)12人による音読を録音したもの。それらをそれぞれ11人の英語母語話者が聞き,チャンクごと(phrase boundary)に区切れ線を入れ,prominenceに下線を引く課題を実施しました。
phrase boundaryについて,どこで境界線を引くかをスコア化して(b-score),聞き手の間の一致度をカッパ係数を用いて検証したところ,NSとESLのいずれも一致度が高かった。つまり,どちらの音声に対しても同じようなところで区切れ線を入れていたということです。ただし,ESLの方がNSに比べ多く区切られていたという点では異なります。
prominenceについては,どこで下線を引くかをスコア化して(p-score),聞き手の間の一致度を同じくカッパ係数を用いて検証したところ,NSとEFLのいずれも一致度は高かった(ただし,著者は一致度の数値に差があることに懸念を示していた)。 頻度を確認すると,NSの方にはESLよりも多くの下線を引いていることが分かった。これは,ESLの方で下線を引くのは聞き手にとって難しかったためではないかと述べていました。
<コメント>
区切りは多いのに,目立ちが少ない,というのがESLの英語の特徴ということになります。今回のESLは南米・スペイン語話者ということですが,そのL1の影響かもしれません。日本人英語学習者であれば,と考えますが,同じようなことにはなるのかもしれません。区切りが多く,ほぼ全ての内容語を強く・高く・長く読んでしまい,どこが目立つのか聞き手にうまく伝わらないということがあるのでは,と思います。この点,検証の可能性がありますね。
また,音読課題で用いたThe Rainbow Passageは,IDEA(International Dialects of English Archive)でも用いられているpassageです。
ちなみに, 私が参加しているプロジェクトでは,「英語母語話者がBuckeye corpusの音声を聞いてRPTを行ったもの(Cole et al., 2010)を,日本人英語学習者が行うとどうなるか」 を扱います。この論文で行ったものとは異なりますが,参考になりました。
<概要>
Smith, C. & Edmunds, P. (2013). Native English listeners' perceptions of prosody in L1 and L2 reading. Proceedings of Interspeech 2013, Lyon, France, 235-238, 2013.
英語母語話者と非英語母語話者が発話した音声に対して,英語母語話者がRPTを行ったという発表です。
RPTは,なんかカッコいい感じだけど,要は「聞こえてきた音に対してスクリプトに印をつけるタスク」ということ。phrase boundaryには区切れ線を,prominenceには下線を入れる課題のことです。
聞いた音声資料は,the Rainbow Passageを英語母語話者12人(NS)と非英語母語話者(南米・スペイン語話者; ESL)12人による音読を録音したもの。それらをそれぞれ11人の英語母語話者が聞き,チャンクごと(phrase boundary)に区切れ線を入れ,prominenceに下線を引く課題を実施しました。
phrase boundaryについて,どこで境界線を引くかをスコア化して(b-score),聞き手の間の一致度をカッパ係数を用いて検証したところ,NSとESLのいずれも一致度が高かった。つまり,どちらの音声に対しても同じようなところで区切れ線を入れていたということです。ただし,ESLの方がNSに比べ多く区切られていたという点では異なります。
prominenceについては,どこで下線を引くかをスコア化して(p-score),聞き手の間の一致度を同じくカッパ係数を用いて検証したところ,NSとEFLのいずれも一致度は高かった(ただし,著者は一致度の数値に差があることに懸念を示していた)。 頻度を確認すると,NSの方にはESLよりも多くの下線を引いていることが分かった。これは,ESLの方で下線を引くのは聞き手にとって難しかったためではないかと述べていました。
<コメント>
区切りは多いのに,目立ちが少ない,というのがESLの英語の特徴ということになります。今回のESLは南米・スペイン語話者ということですが,そのL1の影響かもしれません。日本人英語学習者であれば,と考えますが,同じようなことにはなるのかもしれません。区切りが多く,ほぼ全ての内容語を強く・高く・長く読んでしまい,どこが目立つのか聞き手にうまく伝わらないということがあるのでは,と思います。この点,検証の可能性がありますね。
また,音読課題で用いたThe Rainbow Passageは,IDEA(International Dialects of English Archive)でも用いられているpassageです。
ちなみに, 私が参加しているプロジェクトでは,「英語母語話者がBuckeye corpusの音声を聞いてRPTを行ったもの(Cole et al., 2010)を,日本人英語学習者が行うとどうなるか」 を扱います。この論文で行ったものとは異なりますが,参考になりました。
【研究メモ】初心にかえる【イント話】
ずいぶん前の動画にはなりますが,Peter Roachがdiscourse intonationについて利点と欠点の両面から話をされた部分です。
ふと思い出して再度見てみました。
動画であげられていたdiscourse intonationの利点と欠点は次の通り。
<利点>
1)談話分析との関連
2)双方向のやりとりを観察
3)教育的利用が容易
4)他の英語アクセントへの適用が容易 (pとrというラベルを適用することが,という意味で,「上昇が…という意味」を適用するのではないということ)
<欠点>
1)他のイントネーション要素を捨象している
2)他の韻律要素を捨象している
3)他の英語アクセントについての研究がない
4)記述がややこしい(とは言え,動画の中ではTOBIよりはいいのでは,みたいな話をしていたけど)
欠点の1)と2)は深刻なのだけど,その辺をどう補うことができるか,といったところを考えつつ,教育的な活用ができるのではないかなぁというのがずーっと考えていることなんですが,どうしたもんかとまだまだ悩んでいます。
でも,David Brazilのdiscourse intonationは卒論からのおつきあいで,初心にかえることも必要だな,と。
ふと思い出して再度見てみました。
動画であげられていたdiscourse intonationの利点と欠点は次の通り。
<利点>
1)談話分析との関連
2)双方向のやりとりを観察
3)教育的利用が容易
4)他の英語アクセントへの適用が容易 (pとrというラベルを適用することが,という意味で,「上昇が…という意味」を適用するのではないということ)
<欠点>
1)他のイントネーション要素を捨象している
2)他の韻律要素を捨象している
3)他の英語アクセントについての研究がない
4)記述がややこしい(とは言え,動画の中ではTOBIよりはいいのでは,みたいな話をしていたけど)
欠点の1)と2)は深刻なのだけど,その辺をどう補うことができるか,といったところを考えつつ,教育的な活用ができるのではないかなぁというのがずーっと考えていることなんですが,どうしたもんかとまだまだ悩んでいます。
でも,David Brazilのdiscourse intonationは卒論からのおつきあいで,初心にかえることも必要だな,と。
長かった…
3年前に発表したものがようやく形になって出版されました!最後のChap11に拙校が掲載されております。実はまだ実物を手にはしていないのですが,もうすぐだろうということで。
Pragmatics and Language Learning Volume 13
(追記)手に取って,ようやく…とすこし感慨に浸りました。
Pragmatics and Language Learning Volume 13
(追記)手に取って,ようやく…とすこし感慨に浸りました。